この本も、日本尊厳死協会の小池女史のインタビュー記事に載っていて、読みました。
不治の病で、しかも、苦しんで死ぬのが分かっているとき自死を選ぶのは、一つの選択肢ですね。はたして自分がその立場になった時、どうするかを考えさせられます。
主人公は不治の病を得、自死を決意して、いろいろ準備しつつ、最後に決行します。
以下のアマゾンのリンクに週刊文春に載ったレビューがありますが、素晴らしい。
しかし、読者のレビューは、あまり良くない。
ベックリンの「死の島」の絵をストーリー中の小道具として使っています。親しくなったオランダ人の画家が、若いときにそれを模写した絵を見せてくれました。何種類かありますが私は1883年版が好きです。
マルタン・デュガールの「チボー家の人々」のエピローグを思い起こしました。医者のアントワーヌはドイツの毒ガスを浴び、スイスで同様の仲間を診療しながら、手のほどこしようなく、仲間が苦しみながら死んでいくのを目にします。そして、最後に「思ったより楽にやれそうだ」と言って、自決します。
高校生の時、受験勉強の最盛期、寝る時間を削り、何か月かかけて、少しずつ読みました。そして、この最後の場面に強烈なショックを受けて、受験勉強ができなくなりました。